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お屠蘇(おとそ) [行事]

新年明けましておめでとうございます。今年も楽しいこと、おいしいことなど、どんどん書いていきたいと思います。
さて、新年といえば、「お屠蘇」。お屠蘇は基本的に関西以西、西日本に限られた風習だそうですが、「お屠蘇気分で・・」とか今では全国共通用語のようですが実際に「お屠蘇ってなに?」という人も多いようなので、説明します。
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本来、元旦の朝、若水(早朝に汲んだ水)で身を清め(「斎戒沐浴」っていうんだけど)、家族そろって神と仏に祈りを捧げた後、雑煮やおせちをいただく前に、お屠蘇(おとそ)を飲むという風習です。お屠蘇とは清酒やみりんに生薬を漬け込んだ、一種の薬草酒。「屠」は「屠(ほふ)る」、「蘇」は「病をもたらす鬼」のことで、邪気を払い、無病長寿への祈りを意味し、中国・三国時代、魏の医者が考案したという説が有力。日本には平安時代に伝わり、宮中の正月行事として始められ、江戸時代には一般に広まったそうです。屠蘇の中身は漢方薬に使われる生薬で、5~6種配合。大晦日の夜にこの生薬をみりんに浸けて、一昼夜。朝、これで家族でご挨拶するのが我が家の慣わしです。これは胃腸の働きを盛んにし、血行をよくし、風邪予防の効果もあるそうです。私は幼稚園の時から子供であろうと元旦は絶対飲まなくてはいけないことになっていたので、これは「おまじないの薬」みたいに思ってました。今は嗜好品になってますが。。うちの使うみりんは角谷文治郎商店の「三河みりん」。100%純米焼酎ともち米だけで作る純粋みりんです。
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上の写真のように、「御屠蘇」の封筒の中に、薬草の袋が入っています。これをみりんに浸け込みます。
我が家はこれに日本酒を混ぜます。今回は贅沢にも秋田の銘酒「まんさくの花」の生詰め純米原酒「七山(ななやま)」を混ぜてて作った超高級「お屠蘇」。
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これに、おせち料理が合うのです。
おせちばかりは今回通販で京都料亭のおせち料理の通販をたのみましたが、これ自分で作ったらこの値段(1万円)ではできません。市販のおせちはお重が多いですが、私がたのんだのは一箱のもの。食べたいかまぼこや伊達巻などは別に買いました。これで十分豪勢。便利な時代になりました。
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「みりん」は醸造によってできる本来の甘みとうまみが凝縮された伝統的な日本古来のリキュールです。
「みりん」って飲めるの?とほとんどの日本人が言いますが、みんなが知ってる「みりん」はみりん風調味料であって、本来のみりんではない。もともと「みりん」は酒であり、昭和30年代に酒税法改正により、みりんも42%課税のリキュール扱いになってしまうので、当然みりんの売価が高くなる。そうすると料理で利用していた消費者から反発があるし、みりん自体が売れなくなるおそれがある。それで醸造用アルコールや旨み調味料を添加することにより、「料理酒」としてリキュール扱いから外す目的で現在のみりん風調味料「みりん」は酒税法上のリキュール扱いから外すと業界と妥協したわけです。政治と業界の妥協の産物らしい話ですね。本来のみりんは日本の伝統文化なんです。酒税法を維持するために酒をいじくる、混ぜ物したら酒扱いにしないで税金安くするなんて。。酒は税金を取る手段ではなく、文化なんですから。おかげで、今の日本人のほとんどの人は「みりん」は調味料だと思ってる。本物のみりんは日本古来の甘味酒、リキュールです。ぜひ冷やしてデザートにお試しください。これは健康にもいいし、おいしいですよ。




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